教育の定義
「教 育」とは、成長に結びつく、将来像を描ける素材(材料、事実)与え続けることで、継続しながら、育つのを待つことです。また、「ある」ことを教えることです。
社員に、会社・社長・仕事・現場・知識などを、事実を持って伝えて、記憶をしてもらうことで、よりスピーディに仕事に活かしてもらいたい。さらに、次の世代へとさらに伝えて欲しいことであり、その役割を社員一人一人が担ってくれることを大いに期待するものです。
なぜ教育をするのでしょうか。・・・能力を高め、技術を高め、知識を高めるためです。そして、技術や知識を活用して、成果に結び付けて欲しいからです。
行動してもらう為 → 実行力をつけてもらうため
→ 仕事のできる人になって欲しい。(本音:利潤を高めるため)
→ 仕事を楽しむことができるようになって欲しい。
(社長は、仕事は楽しいものだと思ってやってきたから)
なぜ教育をするのでしょうか2。・・・仕事そのもの自体、実際には、特別に楽しいものではないし、面白いものではないかもしれません。また、楽しい仕事、面白い仕事だけを探して、やるものではなく(選ぶのではなく)、仕事を楽しむように、楽しめるように持っていくためです。つまり創造です。新たな事業、新しい方法、新しい考え方、違ったアプローチ、新たな顧客、新たな取引先、・・・を創造することです。
話はそれますが、教育基本法に次のようなことが書かれており、社員教育も同じようなものではないかと思います。
- 教育基本法 第一条(教育の目的)
教育は、人格の形成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民を期して行われなければならない。
※必要な資質とは、何か?それは、前文に記されています。太字の部分です。
- 教育基本法 前文抜粋
我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
教育の方法
教育は、次の3つのことを言い、どの方法で行うかを考え、選択をしなければなりません。
それは、①教える ②育成する ③指導する
重要な順番で示しています。
教育と似ているかもしれませんが、人を動かす方法として、
④指示する ⑤命令する
というものがあります。
それでは、順番に見ていきましょう。
教える
教えるとは
・・・「知らせる」こと。「伝える」こと。事実そのままを伝えます。「話す」こと
・・・“ある”を伝えること。
・・・人間成長(知性、情報を高める)を促すこと
これが結構難しいのです。なぜ難しいかというと、
社内で誰が教えることができるのか、
教える人がいたとしてもその時間の確保、
時間の確保をすると費用(損失)が発生する、
教えたとしても役立つか疑問に感じる、
退職などしたら目も当てられない、
ちょっと列挙するだけでも、このような感じで、本気で教えることにチャレンジしていないのです。
でもこの教育の欠如が、売り上げや利益を押しとどめている原因なのです。
①自分を物語る・・・歴史、生い立ち、人間観、人生観、思想、哲学
②会社を物語る・・・歴史、沿革、価値観、実績、ビジョン、求めること
③現状を知らせる・・・情報の伝達。正しい現状認識。情報のフルオープン
④伝える・知らせる側のレベルや人格が高ければ高いほど良い。
教える場を考えることも重要です。
座学
朝礼
研修会
企業内大学
テキストや冊子
社内報や社外報
社史
ミーティング
表彰
発表会
飲食の場
同行
OJT
などなど
育成
育成するとは・・・上司がとる行動 = 「諭す」
ある理想とする姿になるようにすること。育む。(やる気にさせる)
特定の人を選抜して、将来の社長、幹部、マネージャーになってもらうため、個別的に行う場合が多いです。特にOJTはこの部類に入ります。ここには、育成する側が、選抜した人に対して多くの会話や対話の時間を要することが求められます。
指導
指導するとは・・・上司がとる行動 = 「訓練する」
ある理想とする行動を常に行うようにすること。(必要とされる解決法を習得させる)
自分の思い通りに動いて欲しいことを、部下・後輩に対して要求し、させること。
社員に、会社の行動規範を教え、行動させることを目的としている。繰り返し、反復練習を行うことが多いです。これは、反射的にできるようすること、さらに正確にすることが望ましいです。また、これは、役職、レベル、習熟度によって違いがあります。
指 導 力・・・行動を起こさせ、結果を出させるよう導く力
OJT
モデルとなる人を設定することが重要です。誰が誰を育成するかがPOINTになります。
メンター役とも言えます。
初期の段階は、社長がモデルになることでしょう。その次に、モデルとなる人を育成するところまでが、社長の実務的な役割であることを認識し、実践するこです。
(OJTの課題)・・・誰が担当者となるかにかかっている
- 担当者が、自分の業務で忙しくて、時間をとらない。
- 担当者が、自分でやった方が早い、失敗を恐れると思い、仕事を任せない。
- 担当者のやり方が下手。意欲と適正が不適任の場合。(人材不足)
- マニュアルの整備不足
- マニュアルだけに頼りすぎる。あくまで作業手順であり、仕事の進め方の指南書ではない